Wednesday, December 26, 2012

Northern SoulのRock的解釈



 今年のGW明け梅雨くらいの時期から、本格的にノーザン・ソウルのレコードを収集し始めたワタシです。

 DJを始めた90年代の後半から、こそこそノーザン・ソウルのコンピとか買って聴いていましたが、本格的なDJをするためには7インチが絶対に必要でした。そうなんです、7インチ文化なのです。国内外問わず本気のDJたちはレアなオリジナル盤でプレイしています。

 そもそも「Northern Soulってなんじゃい?」って思っている人が大半だと思います。それをワタシなりに説明してみたいと思います。

 70年代、イングランド北部の工業都市の労働者階級の人々が熱狂していたダンスとその音楽のことです。ウィガンという街にカジノという代表的なクラブ(ヴェニューと言った方が良いのか?最初の動画をチェック!)ががありました。サザンソウルというジャンルがあるので、アメリカ北部と思ってしまう人がいますが、ノーザン・ソウルはイギリスの文化に当てはまる呼び名です。
 DJの自分が言うのもなんですが、ノーザン・ソウルはダンスの方がメインな文化ではないかと思っています。日曜日しか休みがない労働者達のストレスの発散が、ブレイクダンスの元になったとも言われるアクロバティックなダンスを生み出したと思います。そのアクロバットなダンスをするための曲を総称してノーザン・ソウルと呼んでいます。

 ソウルというと、黒人ボーカルの甘いヤツとかやたらファンキーな曲を想像する人は少なくないでしょう。実はノーザン・ソウルは全てがそういうわけではないのです。ここが面白いところです。
 Gary Lewis & Playboys、The Human Beinz、Mitch Ryder and the Detroit Wheels等の白人のバンドの一部の曲もノーザン・ソウルとされています。これを知った時にはアツくなりましたよ。。
しかも、70年代のムーブメントにも関わらずプレイされる曲のほとんどが60年代中〜後期が中心なのです。(70年代のディスコ的なモノもノーザン・ソウルでありますが、ここでは割愛)
 60年代中〜後期と言えばモータウンが一世を風靡しました。流行っているモノに続けとばかりに量産された、マイナーレーベル産のモータウンビートの曲達がノーザン・ソウルの柱になっているのです。



 ワタシ達ロックファンはシュープリームス大好きじゃないですか?マーサとヴァンデラス大好物ですよね?60年代のガールグループの曲は沢山のロックバンドにカバーされていますよね?ここなんです、ワタシが興味をひかれるところは。やたらと黒っぽくないソウルがノーザン・ソウルなんですよ。誤解を恐れず言うとソフト・ロック的要素もたくさん含まれています。
 我々ロンドン・ナイトはイギリスの音楽もちろん好きです。PUNKなんて3度の飯より好きでしょ。The Jamのこの曲なんてThe World Columnの"So Is the Sun"の何ものでもないのです。


 80年代のニューウェイブでSoft Cellが大ヒットさせた"Tainted Love"を忘れてはいないでしょう。あれはまさにノーザン・ソウルの代表的な曲なのです。Dexys Midnight Runnersもノーザン・ソウルのカバーやってます。



 ワタシがDJを本格的に始めた90年代後期はイギリスではビッグビートというダンスミュージックが流行っていました。ワタシもビッグビートをきっかけにDJ始めました。そこでもノーザン・ソウルの影響は大きかったのです。Fatboy Slimの大ヒット曲"The Rockafeller Skank"は何を隠そうノーザン・ソウルをサンプリングしているのです。



 ワタシが突然ノーザン・ソウルをおっ始めたと思われがちなんですが、実は使えるノーザンはロンナイ全盛期の頃からちょいちょいかけていたり、さりげなく毎年出演しているMODS MAYDAYとかでノーザン比率が徐々に高くなったりと、ちらほらやってはいたんです。。こうやってイギリスの音楽と親しんでいると、勝手にノーザンの影響を受けているのですよ。ノーザン・ソウルに限らず音楽のルーツを探ると、自然とバックグラウンドは見えてくるのです。


 でも、、勝手におっ始めたのはやっぱ事実で、、全然仲間とかいなくて。。ダンサーの文化でもある!とか言いながらダンサーもいなくて。。。MODS関係の先輩からFACEBOOKとかでいろいろ紹介してもらって。。。東京スッ飛ばしていきなり日本のメッカ関西でプレイさせてもらって。。。1個勲章持って帰ってきたら、東京でもいろんな人達と繋がれて。。。ノーザン・ソウルの輪が広がってきました。(てか、オレが東京で一番新しいノーザンDJなんだけど。。入れてもらってる的な。。)



 一番うれしかったのはダンサーの峰明(みんなやまちゃんと呼んでいるか?)と出会えたことでした。
 やっぱダンサーいないと始まんないですからね〜。どんなパーティーでも雰囲気を作るにはお客さんも重要なワケです。ワタシが若い時にもロンドン・ナイトに不良の兄ちゃん、カッコいい姉ちゃん達が作る空気みたいなものがありましたからね。ワタシの場合は緊張感と言った方が良いかもしれませんが。。
 ノーザン・ソウルからすればダンサーは花形です。ダンスミュージックでダンスパーティーです。それを変な法律でゴチャゴチャやられていますが。。。この話は1回保留。。。
 どっちにしてもストリートな感覚がノーザン・ソウルにもロンドン・ナイトにもあります。ワタシには共通項が多いのです。DJがセレブなんてチョ〜〜〜サックです。。そこのハコにいる人間はみんな同じ立場なんです。ダンサーとDJが共存できるパーティーを目指してます。(そんなの当たり前だな)
 
 まずはワタシが初心者みたいなモノなので、わかりやすくて親切でノーザンのダンスも曲も教えてもらえるパーティーを来年ダンサーの峰明とやろうと企んでいます!まあ、東京なんでどうにでもできると思いますので、その時はみなさん遊びに来てください〜!